屋根材ニチハ・パミールからガルバリウム鋼板ひらぶきヒランビーへ 屋根重ね葺き工事(カバー工法):四街道市大日
四街道市大日で築12年の戸建ての改修工事を担当しました。工事内容としてコロニアル屋根の重ね葺き工事(カバー工法)をしました。今回の建物は既存の屋根材がニチハ・パミール(カラーベスト)で塗装に不向きな屋根でした。パミールという屋根材は10年前後で屋根材本体の端部から徐々に表層剥離してしまう屋根材です。今回は屋根の状態が良かった為、重ね葺き(カバー工法)の工事をしました。カバー工法とは既存の屋根に新しい屋根を設置する工事の事です。屋根が2重になるカバー工法をして屋根が重くなるのでは?と考える方もいるかもしれませんが、今回使用した屋根材は軽量金属屋根材なので屋根の重さを心配する必要はありません。商材は稲垣商事ヒランビー220(ガルバリウム鋼板)です。
築13年のパミールの屋根です。パミールの特徴として経年とともに屋根材の先端がミルフィーユのように浮き上がってきて層間剥離してしまいます。ノンアスベストといってアスベストが入っていない屋根材なので耐久性が低いスレート瓦となってます。
塗膜劣化が始まると、先端に雨水など水分が基材へ浸水しやすくなるので、めくれや浮きが目立つようになります。劣化が著しく進行する前に対策をおすすめする屋根材となっています。
重ね葺き工事(カバー工法)
まずは、棟板金を撤去し下地処理をしていきます。
棟板金の撤去が終わったら、既存の屋根材の上に防水シートを貼る工程へと移ります。
既存のカラーベストの上にルーフィング(防水シート)を軒先から貼っていきます。しっかりと固定しながら貼っていきます。
ルーフィングの工程が終わったら、次の工程へと移ります。
ルーフィングとは、屋根の下葺き材で、下地材であるコンパネや野地板の上から被せ、屋根の仕上げ材から漏れてきた雨などの水滴を家の中に侵入させない為の防水機能をもったシートのことです。屋根の一番上にあるものを仕上材といいますが、トタンや瓦であったり、スレートやガルバリウム鋼板などがこれにあたります。仕上げ材は、ところどころに僅かな隙間があり、完全に雨をシャットアウトする機能は仕上げ材にはありません。実は、雨を部屋にまで入れないよう完全に防水をしているのは、このルーフィング(下葺き材)です。ルーフィングと下地を守るために仕上げ材があると言っても過言ではないくらいルーフィングは重要な材料です。
軒先の板金を加工して取り付けて行きます。
※軒先の全体写真です。
次にケラバの板金を加工して取り付けしていきます。
※ケラバの全体写真です。
壁際の板金も加工して取り付けしていきます。壁際にはコーキングを打っています。軒先、ケラバ施工が終わったら、ガルバリウム鋼板の屋根材でカバー工法をしていきます。
※壁際の全体写真です。
軒先から金属屋根材(ヒランビー)を1枚1枚葺いていきます。色はウッディグリーンです。
新しく雪止め金具を取り付けていきます。
1枚1枚重ね合わせるようにしてヒランビーを葺いていきます。
棟の部分は角度に合わせてヒランビーを加工しています。
棟の部分も綺麗に仕上がっています。
全体に金属屋根を貼り終えたら、棟の施工へと移ります。
棟に貫板を取り付けます。今回は腐食に強い樹脂製貫板タフモックを使用しています。木製と違いプラスチックなので水分による劣化対策もバッチリです。ビスで固定してますので長期に渡り棟を固定します。
タフモックの上に防水シールを施工します。雨水の侵入を防ぎます。タフモックを固定したビスにはコーキングを打って保護していきます。
棟に板金を施工していきます。板金のジョイント部分にコーキング処理をして水の侵入を防ぎます。
カバー工法後の屋根です。とてもきれいに仕上がっています。使用した屋根材は、稲垣商事のヒランビー、色はウッディグリーンです。施工前と施工後を比較して、違いが一目で分かると思います。ガルバリウム鋼板の屋根材なので耐用年数が非常に長く、美観(デザイン性)も良いのでおすすめな商材となっています。
全体完成写真
今回工事した屋根材のパミールは経年に関わらず塗装工事に不向き(不適切)なのでカバー工法か葺き替え工事のどちらかになります。パミールの傷みの状態が進行してしまうと、カバー工法では対応できなくなり葺き替え工事をしなければなりません。葺き替え工事となると既存屋根材を撤去しなければならない為、工事期間が長くなりその分費用も余計にかかってきてしまいます。カバー工法は工事期間が短く、費用面でも屋根材の撤去費用がなのでメリットがある工事となります。パミールや屋根の傷み、屋根リフォームでお悩みの方はお気軽にオリエンタルホームサービスまでお問い合わせ下さい。まずは現場調査をおこない、どんな施工方法が良いか見極め、ご予算に合せた工事と商材をご提案致します。