外壁材:ジョリパットのひび割れ・剥離の修繕方法
新築でも多い意匠性塗材:ジョリパットの外壁材を使用している家が最近増えてきていますが、それに伴い不具合が生じてきている家も多く見受けられるようになりました。その不具合とはひび割れ、剥離・・・。
まず、なぜこのような症状がおきているのかというと新築時の施工不良がほとんどと言われています。一つの原因として施工後乾燥過程における、凍結による影響があげられます。(ジョリパットは水系のため夜間など乾燥前に氷点下になれば凍結してかめのこ状にひび割れが発生します)もう一つは、下地モルタルの乾燥不足によるがあげられます。
また、当然乾燥過程で雨が降れば、樹脂分が流されわれが発生します。また、ひび割れや剥離している箇所から雨が侵入し雨漏りの原因の一つとなります。下記の現場は実際に修繕した現場となります。
事例-1
ベランダの外側の部分に大きなクラックが発生しており、外側に反ってしまっています。コーキングでは処理できないため、部分的に下地からのやり直しとなりました。
部分的に外壁を落とし、防水シートとラス網の張替をしました。
モルタルにて左官を施していきます。
モルタルをしっかり乾燥させ、その後現状のジョリパットと同じようなパターンを付けていきます。ここまでやれば安心です。 今回の反りの原因としてはベランダの笠木から水が入り、なかまで浸透してしまったのではないかと思われます。なので、笠木の納め部分もしっかり補修させていただきました。
仕上げはエスケー化研のアートフレッシュにて施工しました。 パターンも均一になり仕上がりも全く違和感なくできました。
事例-2
足場を組んだ際に、2階の矢切部分にて不具合箇所を発見しました。触ってみるとかなり浮きが発生していました。
浮いた部分の外壁材は落とし、防水シート・ラスをやり直しモルタルにて左官補修しました。
モルタルをしっかり乾燥させた後に、ジョリパットを塗り仕上げはアステックペイントで施工しました。
意匠性の高いジョリパットですが、上記の症状が出ていましたら修繕は必須です。既存の外壁にひび割れや浮き、剥離がでていましたら注意して下さい。
ジョリパットの特徴
〇ジョリパットとは フランス生まれの塗り壁材で塗料と砂をミックスしたモルタルの上に吹き付ける低汚染外装塗材。
〇特徴
素材は、アクリル共重合樹脂(アクリルエマルジョン:水溶性) 塗装に比べ100倍以上の厚みがあり、性能と耐久性に優れた材料。
・防火性・耐火性がある。
・遮音性、遮光性に優れている。
・高親水性により雨水が汚れを除去。
・湿気を吸収し調節するので緑色の藻や黒色のカビがつきにくい。
・自然素材の成分で出来ているので有害物質の発生がない。
・柔軟性のある塗膜がヘアークラック(微細なひび割れ)を吸収しするのでひび割れにくい。
・カラーや仕上げパターンのバリエーションが多彩。