四街道市鹿渡にて既存の意匠性を生かしたクリアー塗装(3分艶)で施工しました
最近のサイディングボードを見て思うことは、多色彩ボード(個性的なサイディング=他者と被らない色彩)が増えてきたと感じています。塗装業界でも、多色彩ボードを生かす塗料や、技術が年々増えてきています。代表例を挙げますと、クリアー塗装が一番に挙がる塗装だと思います。メーカーにより様々なクリアー塗料が販売されていますが、今回使用しました塗料は、アステックペイント(無機ハイブリットクリアー)です。現在、塗料の中でもシリコン樹脂クリアー・フッ素樹脂クリアーなどがありますが、その中でも耐久性に特に優れた無機クリアーにより外壁塗装を行いました。
施工前写真
外観としては赤系統を基調とした色彩となり、3~4色のサイディングボードになります。塗りつぶしの場合、凹凸の色が一色になりますので外観としてはモルタル壁と同じような仕上がりに感じます。もちろんその場合でも仕上がりとしては綺麗になりますし、個人差がありますので良いのですが、新築当初のサイディングボードを気に入られている方もいると思いますので、その場合に有効な塗装工事といえます。
足場を組んだ後に高圧洗浄を行っていきます。クリアー塗装の場合は、外壁の状態が良くなくてはなりません。今回、塗装を行った施主様のお宅は、周りに植栽がある事から苔等の汚れが外壁についていますので洗浄にて完全に除去しないといけません。そこで注意しないといけないのが、年数が10年以上たっている場合に、高圧洗浄では汚れが落ちない可能性が出てきます。ここがポイント⇒汚れがひどい場合は薬剤を使い、汚れを除去します。(商材:スペースショット)
クリアー塗装の下塗り施工に入っていきます。無機ハイブリットクリアーの場合、下塗りは艶のある塗装になります。(商材:HBサイディングプライマー)
クリアー塗装の上塗り施工になります。今回は3分艶の塗装になりますので、施工前の状態とほとんど同じような仕上がりになります。注意点⇒年数が経過している場合に、釘の跡や傷がクリアー塗装後に目立ってしまう事がありますので、その場合、外壁の色に合わせて補修していきます。(※近似色になります。)
クリアー塗装終了後、付帯部(雨戸・破風板など)塗装、シーリング処理を行い完了です。
施工完了写真
クリアー塗装は、外壁の痛みが少ない段階で行う塗装になりますので、”現在の外観をそのまま生かしたい”と希望される方は、おススメです。
クリアー塗装:適正塗り替え時期 7年~10年
無機質の大きなメリットとしては、(劣化に強い・汚れにくい・硬い)などが挙げられますが、デメリットとして、(脆い・割れやすい)というのが挙げられます。このままですと、塗装としては不向きな材質になりますが、無機ハイブリットクリアーは有機質(柔らかい・割れにくい)と無機質を配合してデメリットをメリットに変換させることで、より耐久性に優れた塗料として実現したハイブリット塗料になります。期待耐候年数は15年~20年と長期間外壁塗装面を保護しますので、今まで同様に一色ではなく多彩色の外観を楽しむことが出来ます。
*無機とは:『炭素を含まない化合物』でガラスや鉱石などのように、紫外線により分解されない結合をもつものです。