屋根塗装時の縁切り部材:塗装して雨漏りしない為のタスペーサーの必要性
築8年~15年で初めての外壁塗装をする方が多いのですが、よく聞くのは、どの業者に頼めば良いか判らない!という声です。安かろう悪かろうでは困りますので、しっかりとした工事をする業者に頼みたいですよね?工事内容を聞いても良くわからないという声もありますが、今回は屋根塗装のポイントとして「屋根の縁切り」についてお話したいと思います。
まずは、屋根の構造について話したいと思います。屋根の構造は思ったより簡単です。
屋根の本体となる野地板に、一次防水としてのルーフィングと呼ばれるシートを貼っていき、その上にスレート瓦を下から重ねていき釘で野地板に打ち付けていく・・・、言葉だとわかりづらいので左の図を用意しました。他にも幾つか部材は有りますが、大まかには左図の感じです。
では、先ほどの図の上にそのまま塗装したらどうなるでしょうか?塗装をすることによってスレート瓦の重なった部分が塞がってしまい、雨が抜けなくなってしまいますよね。そこで大事なのが「縁切り」です。「縁切り」とは、塗装によって塞がった瓦を道具を使って一枚一枚剥がしていく作業のことです。これは非常に手間がかかりますし、塗膜を切っていく為に見栄えも悪くなります。これを怠る業者も少なからずいますので、必ずやってもらいたいものです。
弊社では、タスペーサーという部材をスレート瓦に挟み込むことによって、スレート瓦同士の隙間を確保するようにしております。現場によりけりですが、基本的にスレート瓦一枚に対して2つ入れ込みます。ですので、1つの現場に対し1000枚以上使用する事もザラですが、施主様が今後も安心してお住まいできるように必ず使用させて頂いてます。
こちらがタスペーサーを入れた状態です。タスペーサーは下塗りを入れた後に挟みこみます。タスペーサーを挟んだ事によって、スレート瓦同士に1.5mmほどの隙間が開いたのが解ると思います。この上に塗装していくので、見た目も全く分からなくなります。
こちらは塗装を仕上げた後になります。パッと見でどこにタスペーサーが入っているか判らないと思います。遠目ではほぼ見分けられないでしょう。タスペーサーを入れた事によって、次回の再塗装時には「縁切り」の作業が要らなくなります。
今回は「縁切り」と「タスペーサー」についてお話しましたが、しっかりとした工事をする塗装業者の選定の1つのポイントですので確実に押さえてほしいですね。